エスメラルダ農園特集

花の香り、澄む甘み。紅茶の余韻 エスメラルダの正統派ゲイシャ。

なぜ、ゲイシャは世界中のコーヒー愛好家を魅了し続けるのか。

そして、なぜパナマのエスメラルダ農園は、その中でも別格の存在と呼ばれるのか。


一口飲めばあなたの心に訪れる...


ジャスミンやベルガモットの花の香り。

白桃や柑橘のように澄んだ甘さ。


冷めゆくにつれて現れる、紅茶を思わせる静かな余韻。


2004年、エスメラルダのゲイシャは国際品評会で世界を驚かせ、

“コーヒーの常識”を塗り替えました。


それから二十年あまり——今もなお、ゲイシャの魅力を語るとき、

エスメラルダの名を外すことはできません。

ここから始まるのは、ゲイシャの原点であり、最高峰と称されるコーヒーの物語。

その一杯を、どうぞ体験してください。

コーヒーは農産物であり、果実です。
ゲイシャのもつ華やかな香りは、
飲む人の心とからだにしみわたります。

パナマエスメラルダ農園ゲイシャが注目されたのはなぜ?

世界中で「ゲイシャ」という名を聞けば、真っ先に思い浮かべられる農園——それがパナマ・ボケテのエスメラルダ農園です。

なぜここまで特別視され、二十年以上経った今もなお別格とされるのでしょうか。

2004年、Mario 区画から始まった伝説

物語の始まりは2004年のベスト・オブ・パナマ(BOP)。

エスメラルダ農園のJaramillo(ハラミージョ)にある Mario 区画から出品されたゲイシャが、

オークションで1ポンドあたり21ドルという、当時の常識を覆す落札価格を記録しました。

21ドル/lb——それは当時のスペシャルティコーヒーの数倍に相当する数字でした。

会場にいたロースターやバイヤーたちは驚愕し、「コーヒーがこんな香りを持つのか」「コーヒーはここまで高く評価されうるのか」と世界がざわめきました。


エスメラルダ・ゲイシャは、こうして一夜にして「コーヒーの常識を変えた豆」として世界の舞台に立ったのです。

なぜこれほど評価されたのか

その理由をあらためて整理すると、次のようになります。


*一口でわかるジャスミンやベルガモットの華やかな香り

*冷めても長く続く余韻の持続力

*雑味やエグミの成分が少ないクリーンカップ

*酸が甘さとともに消えていく独特の酸質

*生産地や精製過程が明確なトレーサビリティ


これらは本来、スペシャルティコーヒーの必須条件でもあります。

しかしエスメラルダのゲイシャは、その条件を他のどの豆よりも強く、鮮烈に備えていた。

だからこそ、当時のコーヒーファンを震わせ、いまもなお「別格」とされ続けているのです。


その後も続く「価格の伝説」

2004年のMario 区画から始まった快進撃は、その後も止まりません。

2010年代:オークションで次々と高値を更新し、エスメラルダは「最高値の常連」となりました。

2017年:Cañas Verdes – Montaña 区画のナチュラルが 1ポンドあたり601ドル(約66万円/kg超)という世界記録を樹立。

2025年:ウォッシュドのゲイシャが 1kgあたり3万ドル超という、かつてない落札価格を記録。

落札価格は単なる金額の話ではありません。

それは「いかに世界中のロースターやコーヒーファンが、この農園の一杯を求めているか」の証拠です。

数字が示すのは、“エスメラルダ・ゲイシャこそが基準であり目標”という事実なのです。

世界中が追いかけるが、追いつけない。

2004年以降、ゲイシャはパナマ国内はもちろん、エチオピア、コスタリカ、コロンビアなど世界各地で栽培されるようになりました。

各地のゲイシャもまた素晴らしい表現を見せます。


けれども、「あの Mario 区画に端を発するエスメラルダ・ゲイシャ」の衝撃と透明感に匹敵するものはそう多くはありません。


・華やかな香りが立ち上がり方から違う

・口に含んだときのクリーンさの純度が際立つ

・余韻が香水のように長く、静かに残る


世界中が追いかけても、なぜか最後の一線で追いつけない。

だからこそ、いまも「エスメラルダがゲイシャの代名詞」であり続けているのです。

ピーターソン家

右下:先代農園主プライス ピーターソン
左上:現農園主ダニエルピーターソン
左中:レイチェル女史

初代農園主ルドルフAピーターソンも含め、エスメラルダ農園の歴史はピーターソン家の歴史でもあります

パナマエスメラルダ農園ゲイシャにもいろいろある?!

エスメラルダの畑を知る

― Jaramillo/Cañas Verdes/El Velo(+Palmira)の現在地

ハラミージョ(Jaramillo)、カーニャス・ベルデス(Cañas Verdes)、エル・ベロ(El Velo)。

エスメラルダ農園の味わいは、この三つの畑の表情で大きく変わります。

ここでは、それぞれの「環境」「樹齢(成熟度)」「香味の傾向」「代表区画」を、当店の所感と現地情報を総合しながらご紹介します。

あわせて、歴史的に重要なパルミラ(Palmira)にも触れておきます。

Jaramillo(ハラミージョ)―ゲイシャ物語の“起点”

ボケテの山肌に広がる森のような畑。霧(バハレケ)が頻繁にかかり、日較差が大きく、火山性土壌は水はけに優れます。ゲイシャが最初に本格的に栽培された農場であり、2004年の伝説(BOP優勝)はここから始まりました。区画はMario/Noria/Reina/Bosque/Buenos Airesなど10以上。

樹齢:ゲイシャの成熟木(15年以上)が多く、樹勢が落ちないよう剪定や更新を繰り返しながら、古木と若木が混在する“層”を作っています。

香味の傾向:ジャスミン、オレンジブロッサム、白桃の清澄感。輪郭が細くなるのではなく、雑味が削ぎ落ちた結果の透明度が立ち上がるタイプ。温度が下がるほど紅茶様の余韻が静かに長く続きます。

代表区画:Mario(2004年の象徴)、Noria/Reina/Bosqueほか。区画・収穫月・プロセスで表情が大きく変わるため、単区画ロットは“読み解く楽しみ”があります。



Cañas Verdes(カーニャス・ベルデス)―熟度のピークが生む果汁感

牧草地だった丘陵に植栽が進み、2004年以降にゲイシャが本格導入。なだらかな地形と十分な日照、引き締まった夜の気温が、赤い果実〜トロピカルのニュアンスを引き出します。区画はMontaña/Trapiche/Chinta/Cabaña/Lino/Coronado/Fundador/Leónなど。

樹齢:ハラミージョより若い世代(概ね10〜15年帯)が主力で、ちょうど最盛期に差し掛かる木が多い印象。安定して糖度が乗り、熟度の揃いも良好。

香味の傾向:赤果実、熟柑橘、蜂蜜、トロピカルの華。ハラミージョに比べて果汁感の厚みがわかりやすく、プロセスによってはボリュームのある甘さが前に出ます。

代表区画:Montaña(歴史的な受賞経験で知られる)、Trapiche/Chintaほか。Washedで輪郭を、Naturalで果実の厚みを——という“選べる楽しさ”がある畑です。

El Velo(エル・ベロ)――次の十年をつくる実験圃場

エスメラルダでは最も新しい農場。明るい斜面と保護区に隣接する森の複合環境、風の抜け、細やかな降水が重なり、ゲイシャの新しい表情が育ちます。ここではゲイシャに加え、SL28、パカマラ、ローリナなど、多品種の試験栽培・区画設計・プロセス研究が並走しています。

樹齢:若木中心(2010年代植栽が主)。まさにこれから品質ポテンシャルのピークを迎える年代へ。ロットごとの伸びしろに注目です。

香味の傾向:ジャスミン、レモングラス、アプリコットのような若々しいトップと、クリーンな後味。区画・プロセスのチューニングで、繊細さとふくよかさのバランスが変化します。

代表区画:Guabo/Portón/Durazno/Higuerón/Higo/Buena Vista/Águilaなど。いわば“研究開発の最前線”です。


Palmira(パルミラ)――物語の土台を支えてきた畑

歴史ある基幹農場。主にカトゥアイなどの生産性の高い品種が中心で、ゲイシャの名を冠する“特級畑”というより、農園の基礎体力を支える存在です。


“樹齢”は味にどう効くのか

若木は収量が豊富でアロマが明瞭に出やすい一方、過熟に寄るとまとまりが崩れることも。成熟木は糖度・有機酸・香気前駆体のバランスが良く、冷めても美しく伸びる余韻を生みやすいといえます。

エスメラルダは区画更新・剪定・植え替えを丁寧に回し、若木と成熟木が重なり合う層を各農場に形成しています。

そして、エスメラルダゲイシャは大きく二つの種類に分けられます。

1.Esmeralda Special(エスメラルダスペシャル)

年に一度、エスメラルダ農園が世界に向けてひらくプライベート・オークション。

そこでのみ解禁される“一点物のマイクロロット”が、Esmeralda Specialです。

農場—区画—収穫期—プロセスまで完全指定。園内のカッピングで最上位評価を得たロットだけが、世界中のロースターの視線を集めます。

「記念碑的な一杯」を求める方に向けた、最前列のチケット——それがSpecial。

農場—区画—収穫期—プロセスまで完全指定のマイクロロット。

農園内カッピングで最上位評価のロットが、年一回のオークションに出品されます。Mario/Montañaなど、区画名まで物語性が立ち上がる“記念碑的”シリーズ。






2.Private Collection(プライベートコレクション)

PrivateCollectionとは何か — 設計思想と選別

PCは、1,600–1,800m帯を中心とした高標高ゲイシャから組み立てられます。
年によって表情は変わりますが、設計の中心にあるのは“エスメラルダらしさ”。
すなわち、ジャスミンやベルガモットを想起させる華のある香り

温度が下がるほど伸びる紅茶様の余韻

雑味の少ない澄んだ口当たり(クリーンカップ)
これらをぶらさずに再現するため、
Jaramillo/Cañas Verdes/El Veloといった畑の表情を見極め、単一畑のロットで出す年もあれば、
設計的に組み上げる年もある——その柔軟さこそがPrivateCollectionの核です。



3つの畑が支える“軸の味”

Jaramillo(ハラミージョ)
ゲイシャ物語の起点。成熟木が多く、ジャスミンや白桃の清澄感、静かに長いフィニッシュ。

Cañas Verdes(カーニャス・ベルデス)
若い世代の木が多く、赤果実〜トロピカルの果汁感。Washedでも輪郭の内側に甘みの厚みが宿る。

El Velo(エル・ベロ)
新世代の畑。ジャスミン&レモングラスの若々しいトップに、凛としたクリーンさ。

PrivateCollectionはこれらの“キャラクターの差”を束ねつつ、エスメラルダらしい透明度に収束させます。

なぜPCを選ぶのか ——「手に入る喜び」と「負けないクオリティ」

Specialが“記念碑的な一杯”だとすれば、PrivateCollectionは「生活の中に置ける最高峰」です。

価格だけを見れば確かに高級です。

けれども、香りの解像度・雑味の少なさ・余韻の品位を考えれば、日々の提供に耐える“現実的な最上クラス”と言い換えられます。

落ちない再現性:年ごとの気象に左右されにくい設計思想

供給性:店舗運用で“切らさない”安心感

体験の翻訳が容易:誰に淹れても“透明感”が伝わる香味軸


“毎日”とは言いません。
ですが、週のハイライトや気持ちを整えたい朝、誰かをもてなす時間に、自分の基準を上げてくれる一杯として、PrivateCollectionは確かなを輝きを放ちます。

まとめ ゲイシャというコーヒー体験

ここまで、ゲイシャというコーヒーについてお話をしてきました。

2004年にパナマ・エスメラルダ農園が示した衝撃は、世界中のコーヒー観を変え、

「ゲイシャ」という名を一気に広めました。

以来、数えきれないほどの農園がその栽培に挑み、今日では世界中で「ゲイシャ」を目にするようになりました。

それは素晴らしいことでもあります。

どの農園も「自分たちの土地でゲイシャを表現したい」という思いで栽培に取り組んでおり、

その結果、産地や環境による多様な表情を見せるゲイシャが生まれています。


コーヒーを愛する人々にとっては、これほど魅力的な時代はないのかもしれません。

しかし一方で、飲む人にとっては戸惑いも生まれます。


「どのゲイシャを選べばいいのか?」

「本当にこの一杯で、あの華やかさや透明感を感じられるのだろうか?」


そう思うのは自然なことです。

だからこそ私たちは、改めてエスメラルダ農園のゲイシャをご紹介したいのです。

華やかな香り、長く続く余韻、クリーンで澄んだ口あたり。

まさに“ゲイシャとはこういうものだ”と世界に示し、いまもその本質を守り続けている存在。


もちろん、ゲイシャの魅力はエスメラルダ農園だけに閉じるものではありません。

他の農園が育てたゲイシャにも、それぞれの個性や挑戦があり、素晴らしいものが数多くあります。

けれど、もし迷ったときに「ゲイシャの原点に触れたい」と思ったなら、立ち返るべきはエスメラルダ農園のゲイシャです。

私たちがご用意しているのは、まさにその系譜に連なる一杯です。


“スペシャルティコーヒーのトップ・オブ・トップ”と称され、世界の評価をリードし続けてきた農園のゲイシャ。

数あるゲイシャの中で「本質を確かに味わえる安心感」がここにあります。


これからも世界には、たくさんのゲイシャが登場していくでしょう。


その多様さを楽しみながらも、

「ゲイシャとは何か」を確かめたいとき、

どうぞ私たちの一杯を選んでください。

その中に、ゲイシャの原点、そして本質が息づいているはずです。

PICKUP商品
[エスメラルダゲイシャ ドリップバッグ]


エスメラルダゲイシャをもっと気軽に楽しみたい。
そんな方には、プライベートコレクションのニュークロップを100%使用した当店オリジナルのドリップバッグもご用意があります。

各種ギフトもご用意がありますので、
大切な方への贈り物として人気があります。

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補足:エスメラルダ農園の受賞歴

エスメラルダ農園のBest Of Panama受賞歴ピックアップ

2004–2006 Geisha Washed 1位(2004〜2006連続)

2007 Geisha Washed 1位

2009–2010 Geisha Washed 1位

2008 — Best of Panamaへの出品を休止(プライベートオークション開始)


2013 Geisha Natural 1位(ナチュラル部門開始年)

2015 Geisha Natural 1位

2017 Geisha Natural 1位


2025 Best of Panama 全カテゴリ制覇



「受賞歴とブランド価値」

2004–2006/2009–2010年:Geisha Washed部門でBest of Panamaにて1位。
(2008年は特別オークションに切り替え)


2013/2015/2017年:Geisha Naturalカテゴリでも1位を獲得し、プロセスの魅力も証明。

2025年:Geisha Washed(98点)、Geisha Natural(97点)、Varietal部門の全カテゴリを制覇し、“パナマ・カップ”(最優秀生産者賞)も獲得するという、未曾有の三冠達成を果たしました。


価格面でも歴史的金字塔:2025年のオンラインオークションにおいて、Washedロットが1kgあたり30,204ドルで落札され、Naturalも同様に高額を記録。こうした数字は“価値の証明”となり、エスメラルダの存在感をより強固にしています。